信用詐欺。

今読んでいる本*1に書いてあった信用詐欺が古典的ではあるけれど、面白かったので書いてみると、

ある人が株式に投資する可能性のある3万2千人にダイレクトメールを送ったとする。
3万2千人のうち、1万6千人には"企業Aの来週の株価は上がる"という内容を送り、残りの1万6千人には"企業Aの来週の株価は下がる"という内容を送る。
次の週になったら、予想があった1万6千人の方に次のダイレクトメールを送る。
前週と同じように、1万6千人のうち、8千人に対しては"株価は上がる"という内容、残りの8千人に対しては"株価は下がる"という内容のを送る。
次の週も同様に、その次の週も同様である。
これを6回繰り返すと、6回とも正しい情報を貰った人が500人残り、次の週に6回の予想が正しかったことを強調し、もし次の週も正しい情報が得たければ、500ドル*2払ってほしいと告げる。
もし仮に全員が払ったとしたら、25万ドル*3がその人の手に入ることとなる。

このままの方法を使ってるいる人はまずいないと思われるが、似たような方法や応用型を使って信用詐欺をしている人はいるかもしれない。


ちなみにこの方法だと合計63500通ダイレクトメールを送ることになり、その郵送料や印刷代などは一通につき82円かかるとすると、合計5207000円ほどになる。
ということは、もし7週目の時点で1人につき55000円ほど請求するとしたら、95人以上の人が払えば利益を得ることが出来る。*4


この信用詐欺の最大のポイントは、本当に株式に興味がある人にだけ送るということ。

それを考えると事前調査費用もかかってくるので実際には95人では足りなくてもっと多くの人が騙されないと利益を得ることは出来ない。*5


果たしてやってみる価値のある信用詐欺であるかどうか。

*1:数字オンチの諸君 ISBN:4794203802

*2:約55000円

*3:約27500000円

*4:500人全員が払うとは考えにくい。

*5:さらに言えば、63500通のダイレクトメールを一人で作れるかどうかも微妙である。印刷業者に出せば、もっと費用はかかってしまう。