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実録SEの履歴書


ちょっと今更な本ではあるのだけれど、会社の研修での課題図書だったのでさくっと読んでみました。


以下Amazon.co.jpの本の説明から引用

3K職場と揶や揄ゆされるIT業界。その中には、スケジュールに追われて疲弊するSEがいる一方で、楽しみながらシステムを開発するSEの“達人”もいる。本書は、達人SEと呼ばれる9人へのインタビューを通して、どんなきっかけでコンピュータやプログラミングと出会い、仕事上の転機にどう対処し、どのような経験を積み重ねて達人へと成長したのかを紹介する。
登場する達人は、オープンソースDBの「PostgreSQL」の開発・普及に尽力し、日本ユーザー会理事長を長年務めた石井達夫氏、ニフティの「ココログ」を企画し、現在「はてな」のCTO(最高技術責任者)として活躍する伊藤直也氏、Debian JPプロジェクトを立ち上げ、現在グーグルに在籍する鵜飼文敏氏など、一級のSEがズラリと並ぶ。

達人に共通するのは、何より技術が好きなこと。そして、SEという仕事を通じ「創作する喜び」を感じていることである。進化のスピードの速いIT業界ゆえに、どの達人も勉強は欠かさない。こういった“当たり前”に思えることを実践し続ける人だからこそ、達人なのだと改めて気付かされる。やりがいや夢を見失っているSEに伝えたいメッセージがいっぱい詰まった一冊だ。


出てくるSEさん達に共通しているのは、何より人と違うことがしたいという思いと負けず嫌いな性格を持っているということ。
周りに左右される訳ではなく、人とは違った自分自身のスタイルというのを持っている人たちばかりでした。またそういう人たちは同時に中に閉じこもらず、積極的に外に出て貪欲にコミュニケーションをして情報を吸収しようとしている人たちでした。
当然といえば当然ですが、こうやって周りから注目されるようなSEさん達は、明らかに他のSEさんとは違った何かを自分で懸命に探し出して持っているんですね。


以下、本の中で印象的だった文を幾つか抜き出し。

コアな専門分野から、コアなライブラリ、とりあえず自分が一番エキスパートだと思えるようなツール也分野なりを押さえるというのが一番重要ですね。それがあればどこでもやれるんですよ。
p33 山下達雄さん

結局、自分がやりたいことが一番やる気が出ますから。やらされるよりも、やりたいことをやるのが一番です。
p61 鵜飼文敏さん

他人と同じことをやってもしょうがない。みんな自分のポジションでベストをつくすということですね。
p80 石井達夫さん

何かひとつ、ここでは絶対に負けないぞというところを作って頑張るというのがないと、モチベーションは保てないと思います。
p97 原田洋子さん

少なくともエンジニアリング以外に何かひとつ、自分の得意分野を作っておくと、技術者以外の視点で見たものづくりができるようになるんじゃないかな。
p117 伊藤直也さん(id:naoya)

技術者は自分の周りに閉じこもらずに、まずは外に出てみろと言いたいですね。
p123 伊藤直也さん

ハッカー的なやり方で取り組んでいた時は、局所的に物を見ていた。しかし、いまは大局的にソースを見られるようになった。それで生産性があがったんじゃないかと。
p135 工藤智行さん

自分は面倒くさがり屋なんですよ。だから、面倒くさいところをなんとか楽にできないのか、っていろいろ調べる。で、楽できる方法を1回身につけてしまえば、それはまた使える。ラッキーじゃないですか(笑)。
p151-152 山下英美さん

伸びる転機があるとしたらその「何がわかっていなかったのか」がわかった瞬間ではないでしょうか。
p162 稲葉香理さん

やっぱりソフトウェア、とくにオープンソースって人の手で作るモノだと思うんです。機械をがんがん回して作るような製品と違って、作っている人に依存するモノじゃないかなと思うんです。たとえば有機農法で作っている野菜と大規模営業でがーっと作っている穀物、みたいな違いを感じますね。生産者の顔がより消費者に見えるという面もそうですし、人に見られているが故にちゃんとしたモノを作らないと、という緊張感が生まれてくるんだと思います。
p179 平林俊一さん