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ケチャップの謎

マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた“ちょっとした発想” (マルコム・グラッドウェルTHE NEW YORKER傑作選)
The New Yorkerに連載されていたマルコム・グラッドウェルのコラムの中から傑作6編を選んだ『ケチャップの謎』を読んでみました。
『マルコム・グラッドウェル THE NEW  YORKER 傑作選1』ということで今後シリーズ化されるんでしょうかね。

『アイデアと先見性とで、その後の世界を大きく変えた、マイナー・ジニアス(小さな業界の天才)たちの物語。』と書いてあったので、そこまで難しい本ではないかなと思ってたわけなんですが、実際読んでみると難しい。訳があれっていうのもあるのだろうけれど、マイナージーニアス達がどういう風に考えてどうしてそういうアイディアにたどり着いたのか、というのを読み取るのが中々大変でした。あとはまぁアメリカの文化や事情を中心に話が展開されていくので、その辺も良く知ってないと理解が難しいというのもあるのかも。

以下、本からちょっと気になった文を少しだけ。

  • そもそも完璧なダイエットペプシ、などというものは存在しない。完璧な「複数の」ダイエットペプシを探すべきだったのだ。
  • 幸せとはある意味、人間の好みの無限の広がりに対して、世界がどれだけ念入りに応えられるのかどうかという相関関係でもある。だが、そうなると「幸せとは、往々にして私たちや他のみんなが、すでに持っているものの中に存在する」という大事なことを忘れてしまう。
  • 「白い白鳥をどれほど多く見たとしても、すべての白鳥が白いという結論は導けない。だが、たった一羽の黒い白鳥(ブラックスワン)を見れば、その結論の誤りを証明するには充分である」

最後の文章は言うまでもなくブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質のナシーム・タレブの言葉。第三章の「ブローイング・アップ(吹っ飛び)の経済学」にてタレブが出てきますが、個人的にはこの章が一番難しくて一番興味深かったです。タイトルになっている第二章の「ケチャップの謎」も良いですが、こちらも必読ですよ。

あとこの本の唯一気に入らない点は訳者が勝間和代ということで勝間本みたいな扱いになってるところがなんとも。原書を読んでないので何とも言えないけど、訳が微妙というか分かりにくい箇所が幾つかあったのがちょっと残念。