eneloopのデザイン変更問題に関して気になったこととか

関係各所で騒がれまくってる今回のeneloopのデザイン変更問題。

 

eneloopというブランドの死によせて

このエントリのブコメにも書いたのですが、見た目がダサいとかeneloopブランドを殺すとは何事だ的な問題より個人的に微妙だなぁと思ってしまったのは、新しいデザインになったことで既存のPanasonicの乾電池との見分けが付きにくくなってしまったことです。

 

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コンビニとかスーパーとか行くとたぶんPanasonicの乾電池が置いてあると思うのですが、どれも大きく"Panasonic"と書かれたデザインになっていると思います。

それと今回のeneloopのデザインは色は大きく違えど"Panasonic"と大きく書かれたデザインは似ています。あとロゴの左下に"アルカリ乾電池"や"eneloop"と文字が書かれている点も似てますね。

eneloopの新しいパッケージ見てないので何ともいえないですが、おそらくパッケージの段階で混同する人は少なそうですが、単体で家に転がっていて今回のデザイン変更のことを知らない人がぱっと見たら、新しいデザインのPanasonicの乾電池かと思う人もいるかと思います。

 

乾電池に限らずデザインの世界では、プロダクトは一瞬見たときに直感的にそれが何であるかということが把握できるものである必要があります。

特に今回の場合は専門家が特殊な状況下で使うものではなく、万人が日常生活上で使い続けていくものである以上、事前知識などなくてもそれが電池であること、更に言えば乾電池であるのか充電池であるのか把握できる必要があります。

 

元々電池というのは形が統一されている以上紛らわしいものであるのですが、以前のeneloopのデザインはそのシンプルさから、他の乾電池や充電池とは一線を画しており、eneloopを知っている人には一発でこれはeneloopであるということが把握できますし、知らない人にもその異質さのお陰で少なくもこれは既存の乾電池とはちょっと違うものであるという印象を与えていました。

 

今回の場合は、既に"Panasonic"と大きく書かれた乾電池がメジャー化している以上、事前知識がより判断をミスリードしてしまう可能性もあり、より混乱を招いている気がします。

 

別に間違ってもよいものであれば、それはそれで良いのかもしれませんが、今回の場合は間違うと大変なことになりかねないという点もある為、必要以上にデザインに関しては注意が必要なものであると思われます。

 

今回のデザインに関しては実際のところは大人の事情が複数絡みあってこうなってしまったのであることは推測されますが、万人が使うものであることと世界を代表するメーカーの一つが発売しているということを考えるとこうやってユーザを無駄に混乱させるようなことは極力さけるべきであり、もう少しうまい落とし所は幾らでもあったのではないかと。Panasonicに統合したいけれど、eneloopブランドを完全に殺すことは躊躇われる、といった微妙なポジションを取るのではなく、どちらかに振ってしまうべきだったと思います。

 

自分への戒めも含めてちょこっと書いてみました。