小説・秒速5センチメートル

ふと、色々思う所があって、秒速5センチメートルの小説を買ってみました。
Amazonで1365円。実は小説を読むのはほんとうに久しぶりで、たぶんスカイ・クロラ以来。
*1


映画版はとても素晴らしくて、とても切なくて、良くできていたのだけれど、
なにぶん時間も短くて(60分!)、語られていなかった部分が多く書かれていました。
特に3本の連作のうちの最後、『秒速5センチメートル』はほとんど山崎まさよしのPVみたいなもんだったので、
その辺の細かい所が読めたのは良かったのかも。水野さんとの出会いや別れの部分や明里の手紙部分とか。


たぶん、映画を見て、小説を読んで、また映画を見てみるのが良い流れかも。


ただ切ないだけの物語だけでなく、二人の子どもが大人になっていく成長の過程が描かれた物語。
意外に深い物語であったことを改めて実感させてくれる本かも。


最後に手紙から引用。若干ネタバレ。

私はこれからは、ひとりでもちゃんとやっていけるようにしなくてはいけません。そんなことが本当にできるのか、私にはちょっと自信がないんですけれど。でも、そうしなければならないんです。私も貴樹くんも。そうですよね?

大人になるということが具体的にはどういうことなのか、僕にはまだよく分かりません。でも、いつかずっと先にどこかで偶然に明里に会ったとしても、恥ずかしくないような人間になっていたいと僕は思います。そのことを、僕は明里と約束したいです。

おとなになることは不安だ。でもそうならなければならない、気がする事を無意識に感じ取って、そうなろうとしている。



*1:最近の若者はうんぬんっていう突っ込みが入りそうなので一応書いておくと小説以外はたくさん読んでます。。。