フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

Amazon.co.jpで話題になっていたので、買ってみた。

「世界的ベストセラー『ロングテール』の著者が描く21世紀の経済モデル」
「〈フリーミアム〉という新しいビジネスモデルを提唱し、ビット世界の無料経済に正面から取り組んだニューヨーク・タイムズ・ベストセラー」

なぜ、一番人気のあるコンテンツを有料にしてはいけないのか?
なぜ、ビット経済では95パーセントをタダにしてもビジネスが可能なのか?

あなたがどの業界にいようとも、〈無料〉との競争が待っている。
それは可能性の問題ではなく、時間の問題だ。
そのときあなたは、創造的にも破壊的にもなり得る
このフリーという過激な価格を味方につけることができるだろうか?


まだ読み途中だけれど、とりあえず読んだ所までで印象深かったのが、
"コスト・ゼロがもたらすコスト"、無料という言葉がもつ強い影響力で、
この本の中の中で書かれていた事例として、


研究者が大学で二種類のチョコを配った。
一つはスイスの高級チョコのリンツ、もう一つは安いキスチョコ。リンツには15セント(卸売価格の半値)、キスチョコには1セントの値をつけて販売した。
その結果、15セントのリンツは安いとされ、全体の73%がリンツを選んだ。
続いてリンツは14セント、キスチョコはフリーで配った。この場合も2つのチョコの価格差は14セントで前回と同じ。
しかし、この場合は69%がキスチョコを選び、好みが逆転した。
"たいていの商取引にはよい面と悪い面があるが、何かが無料!となると、わたしたちは悪い面を忘れさり、無料!であることに感動して、提供されているものを実際よりずっと価値あるものと思ってしまう。"
と説明している。


また、無料という言葉に対する感情は絶対的なものではなく、相対的なものである、というところ。
今までお金を払っていたものが急に無料になると、人々は質が下がったと感じやすい。
でも、最初から無料であれば、質が悪いとは思わない。
たとえば、レストランで無料のベーグルが出てくれば、古いと思うのに、テーブルにある無料のケチャップをそう思う人は少ないように。


あとは、"ペニー・ギャップ"、1セントの壁とか。
1セントであれ数千ドルであれ、お金を払うということにはある種の決断が必要。
その決断を行わせるのはとても難しい。



まだまだ先が長いので頑張って読んで追記します。